7月10日~11日で開催された、VRS GLOBAL ENDURANCE SERIES _ Circuit des 24 Heures du Mans、応援頂いた皆様ありがとうございました。
今回は総監督として参加頂いた脇阪寿一さんからも、参戦報告が出ていますので、各号車のリザルト等はコチラをご参照ください。
https://ameblo.jp/juichi-wakisaka/entry-12685859566.html
さて、今回16時枠でのTOPスプリット(もっともレベルが高いレース)で見事4位を獲得した011号車(レースエントリーは011でしたが、011号車が他のチームと被り、奇跡的に本番だけ11号車に番号変更されました)ですが、あと僅かでも作戦が食い違っていれば5位に転落していた可能性が高かったのです。
配信をリアルタイムで見ていた方も理解しにくい部分があるので、今回解説いたします。
まず、22時間経過時点で、Iwata選手が4位のSIMMSA Esportsチームを捉え、オーバーテイクします。ここからSIMMSA Esportsチーム(66号車)は我々のスリップを使って燃費をセーブする作戦に移ります。
あと2回のスティントで走行するドライバーを、66号車をパスして勢いのあるIwata選手のまま行くのか、予定通りNagaoka選手に交代するのか悩みます。チームとしては予定通りNagaoka選手に交代すると判断。(事前に作戦を立てる際、冷静に選択、判断をしているので、余程理由が無い限り当日変更しない方が良い結果になる。という経験から。)
2台同時にピットイン!ここで相手の66号車の作戦が成功し、給油時間が短い事を利用して1.5秒前に出られてしまいます。
66号車も11号車も、ここでタイヤ交換をしたことで、2台は全く同条件で残り1時間25分の勝負となります。
一時2.5秒差程度まで離されるも、徐々にペースを上げて残り40分、最後のピットイン前に66号車に追いつきました。
ここで一気に前に出るのではなく、一旦後ろでスリップストリームを使って燃費を稼ぎます。先ほどの66号車の作戦を、そのまま我々も使おうという作戦です。
残り30分ほどで最後のピットインへ。燃料もエクストララップで1ラップ多くなる前提ではあるものの、ギリギリの量を選択。
ピットイン直前にNagaoka選手の好判断で、相手の前に出てピットイン。ピットアウト時に相手がスリップストリームを使える1.5秒差以内に出てくると非常に難しい展開になるが・・・
2.2秒の差を付けてピットアウト成功!燃費を改善し給油量を減らしたり、直前で66号車の前に出ることでスリップ圏内に入られるリスクの無いタイム差を稼ぎました!(あと0.7秒、どこかで失っていたらスリップに入られていたかもしれません)ここはNagaoka選手の長年の経験が活きました。
カットペナルティー等を受けることなく、最後は6秒ほどの差を付けてゴールしました!
11号車はFuruya選手、Nagaoka選手、Imagawa選手、Iwata選手と個性の違う速いドライバーが集まったチームでしたが、24時間の中でミスはあったものの、それぞれの強みや経験が活きた良いレースになったと思います。
また24時間レースに出る機会を作ってチームで参加したいと思います(^^)